yukari616また、会える日まで

25歳で亡くなった娘と共に歩んだ道

遺言

娘は、3人兄弟の末っ子。


兄が二人いる。


幼い頃より、3人の中で1番元気な子供だった。


そんな子が、1番早く逝ってしまった。


未だに信じられない。


亡くなる3週間前には、医者から「助けられません。延命治療です。」と言われた。


信じたくないし、そんなことはない。絶対、助かる。と、思いつつも、もしかしたら


いなくなってしまうかもしれない…。苦しかった…。


或る夜、「暇だから話そう。」と、言われ、楽しかったことや、これからのことを


話した。そんな中で、家族にそれぞれの言葉を遺していってくれた。


私には「おかあさんをもっと楽しませたかった。」という言葉。


兄たちには、感謝の気持ちを。父には、飲兵衛同志、酒場巡りがしたかったこと。


やりたいこと、いっぱいあったのにね。


遺言を言っている時の気持ち、どんなだったの?


辛かったよね。でも、貴女は涙ひとつ見せなかったよね。


自分が死んでしまうなんて、思っていなかったでしょ。


何もできなかった、ごめんね。