yukari616また、会える日まで

25歳で亡くなった娘と共に歩んだ道

マニュキア

娘の部屋に時々入る。


かなり片づけたが、まだまだ、たくさんの物が残っている。


その中に、マニュキアが数本あった。


ネイルをやり始めてからは、使っていないと思う。だから、けっこう前の物。


ブルーにイエロー、レッド、ふと、手に取りしばらく眺めていた。


私に、ネイルを勧めたのは娘だった。「テンション上がるよ。」と言っていた。


娘のように綺麗な肌でもないし、爪の形もあまりよくない。


でも、楽しそうな娘に触発されて、しばらくネイルやっていた。


娘が亡くなり、間もなくの頃は、自分の気持ちとは裏腹にテンションを上げるために


やっていた。が、半年くらいでやめてしまった。


ふと、手に取ったマニュキア。塗ってみようと思い、ブルーとイエローを塗った。


華やかになった。娘の言う通り少しだけテンションが上がった。


そんな何気ない物たちにも、娘の魂が宿っているような気がする。


娘も喜んでくれただろうか?


どこにいても、何をしていても、娘と共に私はある。


そう言えば、約束したんだっけ、「肉体は無くなっても、共に生きよう。」


家族みんなに、遺言を遺していった、どこまでも気丈な子だった。