yukari616また、会える日まで

25歳で亡くなった娘と共に歩んだ道

メモ

由加里の部屋には、まだ、使いかけの文具が残っていてペンや消しゴム、メモ帳などは少しずつ使っているよ。


今日、メモ帳を取り出して使おうと思ったら、由加里の癖のある字と思いがけずご対面。


旅行や合宿、入院するときは、必ず忘れ物がないようにメモをしていたね。


そして、バッグに入れたものから斜線で消していたね。


幼い時から、何でも自分でしていたね。


いつか、バレエの本番前の日に衣裳を直していた時に私が「大変だから手伝うよ」と言ったら、こう返してきたよね。


「自分でやらないと、納得しない。もし、不手際があったときに人にやってもらうと、その人のせいになる。」


なるほど…。人を信用してないってこと?


ちょっと、ムッとしたけど性格だから仕方ないかって思ったよ。


でも、逆を返せば先生としての仕事を優先してほしい。負担をかけたくなかったのかな?


まわりの状況を見て、自分の立ち位置の分かる人だったな。


私の方がはるかに年上なのに、教えてもらうことが多かった。


本当に私には出来過ぎた娘だった。


久し振りに、癖のある字に会えて、今でもそこにいるような気がしたよ。


今更ながら、「なんで先に逝っちゃったの?寂しいよ」って言ってみた。