yukari616また、会える日まで

25歳で亡くなった娘と共に歩んだ道

平凡な日々

 毎日が、何事もなく過ぎていくこと。


 娘を亡くして、これほど有り難いことはない、と思っている。
 幸せとは、そういうことなのだと思う。


 地位や名誉や財産、そんなもののために人は競争し、人より一つでも抜きん出たいと
 思っている。
 私も、娘を亡くす前はそう思っていた。


 世界で一番大切な宝を亡くし、そんなことはどうでもいいと思うようになった。


 普通に生活できることこそが、尊いのだ。生きていることが尊いのだ。


 私の人生観は、大きく変わった。


 今日も、普通の日常が流れていく。
 仕事をして、家事をして、犬の世話をして、そうして一日が過ぎていく。


 大多数の人々は、そうして人生の終焉を迎えるのだろう。


 順番が逆だよ。
 同じ一日でも、娘のいない毎日は、空虚過ぎる。


 寂しいよ。会いたいよ。