yukari616また、会える日まで

25歳で亡くなった娘と共に歩んだ道

ぼやき


今度、教え子の舞台を見に行く。


演目は、娘が自分の引退公演で踊りたかったものだ。


娘が元気だった頃は、娘の出演する舞台や有名なバレエ団の舞台を見るのが楽しみの一つだった。
娘を亡くしてから、劇場に足を運ぶこともなくなった。
身体と気持ちが拒絶していた。


しかし、今回は、行くことにした。
なぜなら、その子のことは、とても可愛がっていたからだ。
「行ってあげなよ」って、言われた気がしたのだ。


そんな風に、勇気を振り絞って行くことを、かなり無理をして決断した。


だかしかし、周りの人間の何気ない言葉でがっかりさせられる。
「本当に、もう、大丈夫なの」「まさか、行ってくれるとは思わなかった」


私は、こんな言葉を耳にすると、「ああ、やっぱり、私は可哀想な人」だと思われているんだ、と思う。


まぁ、仕方ないけどね。
人の不幸は蜜の味、対岸の火事なんだね。


自分や自分の大切な人は死なないと、思っているのだろうか?


この経験は、人の何気ない言葉に敏感に反応してしまう。


だから、知り合いのいない、どこか遠くに行きたくなってしまうんだ。