稽古場
小さいながらもバレエスタジオを切り盛りしている。
後を任せる人がいたから、何とか老体に鞭打ってきた。
2か所の内、1か所は中学生以上の生徒の教えは娘に任せていた。
しかし、今は私がやらざるを得ない。そんなことを言うとやりたくないように聞こえるがそうでもない。疲れている時は別だが、私は教えることは好きだ。
10月からクラス編成が変わり、中学生以上の生徒を教えた。
でも、そのスタジオは娘が主にやっていた場所。娘の気配を感じた。
急に、娘がスタジオに入って来たような気がした。
私は、胸が苦しくなり泣きそうになった。
どんなに願っても叶わない今世での娘との再会。
でも、どこかで、また会えるかもしれない、と、思っているんだと思う。
小柄だが、均整の取れた引き締まった身体、茶色に染めた髪、その髪を丁寧にまとめ、厳しさの中に優しさのある教え方。
懐かしさと共に、絶望感に苛まれる。
大切な人を亡くした者の宿命だろうか?
今日も普通にレッスンがある。
淡々と、一日一日が過ぎ去る。色んな思いと共に…。
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