ごめんね。
2014年の4月頃から、鼠蹊部の腫れを気にしていた。
近くの病院にかかり、検査をした。
レントゲンやCT、MRI、血液、でも、異常はなかった。
ただ一つ、生検(細胞を取り検査する)だけは、やらなかった。
2015年1月、足が浮腫み始めたので浮腫外来にて、初めて生検し、がんであることが
判明した。
半年以上、がんを疑うこともなく、本人の苦痛に寄り添うことなく、私は過ごしていた。
鼠蹊部リンパ節転移の転移がんであった。
それから、犯人探しが始まる。しかし、どこにもがんは見つからなかった。
「原発不明がん」…その後、2回目の胃カメラで初期の胃がんが見付かった。
しかし、転移するような進行したものではなかった。でも、病名は「胃がん」遠隔転移。
一緒に住んでいたのに、私は何をしていたのだろう。
今、思えば、疲れやすく、よく寝ていた。顔色も悪かった。
そんなに恐ろしい病に、侵されていたなんて、夢にも思わなかったよ。
代われるものなら代わりたかったよ。私はもうすぐ還暦、十分生きたよ。
25歳11か月で、旅立たねばならなかった娘。
どんなに悔しかっただろう。ごめんね。ごめんね。ごめんね。
ダメなおかあさんで。
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