yukari616また、会える日まで

25歳で亡くなった娘と共に歩んだ道

生きている者

学生時代の先輩に言われた言葉


「生きている者を大切に」


彼女は、半年の間に、ご主人、弟さん、愛犬を相次いで亡くされた。


絶望の淵にいるときに支えてくれたのは、お子さんであり遺された家族だった。


この言葉を頂いたときは、娘を亡くして半年くらい経った頃だった。


その頃は、周りを見る余裕もない。どうして私だけがこんなに辛い思いをしているのだろう。


運命を呪ったし、こんな気持ち分かるはずがない。と、心を閉ざしていた。


今でも、そんな気持ちが全く無くなった訳ではない。


明るい日差しが差したかと思うと、突然暗雲が立ち込め苦しくなる時もある。


3年目に入り、また、違う種類の哀しみを感じたりすることもある。


しかし、現実を受け入れつつあるのかもしれない。


娘はもう帰って来ない…どんなに願っても。


娘とのかけがえのない素敵な思い出を胸に、それを支えに生きていけるのかもしれない。


私には夫も息子二人もいる。長男は結婚し、伴侶を得ている。


夫にとっても、大切な一人娘、息子たちもたった一人の妹、哀しかったに違いない。


「生きている者を大切に」と言う言葉。


少しだけ受け入れられるようになった。


これも、時の流れだろうか。