今度の日曜日は、14回目の発表会だ。
今から4年前、娘は12回目の発表会を目前にして旅立った。
当時、タイトルロールを踊る予定だった…。病気が治ることを信じていたから
しかし、病気の進行には勝てず、やむなく、タイトルロールを他の生徒に譲った。
それは、亡くなる2カ月前の事だった。
代わりに踊ることになった子は、まだ、幼く、正直心配だった。
しかし、私の思いや娘の思いを引き受けてくれて、短期間の間に振りを覚え、見事に本番に間に合わせてくれた。
その子が、この発表会を最後にやめることになった。頭のいい子だし、進学校にも行っている。これからは、勉強に専念するという。
昨日、お母さんと一緒に挨拶に来てくれた。
親子で目に一杯の涙を浮かべていた…
私も当時の事を思い出し「ありがとう。」の気持ちで一杯になり、熱いものがこみ上げてきた。
こういう仕事をしていると、専門家を目指す生徒以外は高校生くらいで、去っていく。
寂しい気持ちもあるが、仕方がない。これも、宿命だ。
「Sちゃん、これからもバレエを通して学んだことを、つぎのステージに向けて生かしてね。ずっと、応援してるよ。」